230312 ランダム
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* Haruru *

* Haruru *

馬鹿は風邪をひかないはず


あれ?


「ねぇ西門さん、道明寺は??」

「あー司、風邪ひいてて熱があるみたいでさ、さっき早退したよ」

「へぇー・・・そうなんだ」

何か、珍しいな。

「牧野、帰りに寄ってってやってくれよ」

「なっ、なんであたしがっ?!あんた達が行きなさいよ」

「俺達が行ってあいつ喜ぶと思うか??」

「う・・・思わない」

「だろ?じゃ、決まりな。司に連絡しとくよ」

ほぼ強制じゃない。ってか、道明寺が風邪ひいてるとか面白いかも。




+ 馬鹿は風邪をひかないはず +



「牧野様、坊ちゃまのお部屋へご案内いたします。」

「あ、ありがとうございます」

使用人の方に案内してもらわなくても行きたいんだけど、

やっぱり毎回この大きな屋敷の中で迷ってしまうから。



コンコンー・・・・・

「坊ちゃま、牧野様が来ました。」

「入れ」

ギィー・・・ 大きなドアは大きな音を立てた。

使用人の方はもうすでにそこには居なくて、私一人が道明寺の部屋に入った。


「具合はどう??」

道明寺はベットから体を起こし、こっちを見ていた。

「まぁまぁだな・・・・コホッコホッ」

「駄目よ、ちゃんと寝てて」

「お、おう」

パッと見、元気そうだったけど、セキが出てるし安静にしないと。

「使用人の方は??」

「呼んでねー。ってか来んなっつった」

「く・・来んなって・・・あんたねぇ、風邪がひどくなったらどうするの?」

「っへ、そのうち治るよ。あいつら呼んだら何かとウゼーんだよ」

「だからって・・熱もあるんでしょ?!やっぱり使用人の人呼ぼうよ」

「やだ」

「やだってあんたね・・」

「牧野が看病しろよ」

「はぁ?!」

「牧野が居たら治る」

なっ、何か恥ずかしくなってきた。

道明寺・・・甘えてない??

「何度あった?」

「・・・・・・・・」

「やだっ!!すごい熱あるじゃない!!」

結局看病をすることになったあたしは、道明寺のベットの隣に座っていた。

「今、水とタオル持ってくるね」

「お・・・おう」

道明寺もなんか段々、元気が無くってきていた。

「つめてー・・・」

「我慢しなさいよ。それと、薬も貰って来たからこれ飲んでしばらく寝てなさい」

「何か・・・ねーちゃんみてーだな」

「とにかく!!飲んでっ」

薬を飲んだ道明寺は睡魔が襲ってきたのか、スヤスヤ眠りについたようだった。

寝顔が可愛いんだよね。

何時間経ったんだろう。

道明寺を目の前にしてやることがないあたしは、

あることを思い出し、静かに部屋から出ていった。

少し経ってから又、道明寺の部屋に戻ってきた。

ギィー・・・ 「何やってたんだよ?」

「あ・・起きてたの??」

「何やってたんだよ?」

また同じこと聞いてくるし、コイツは!!

「お粥作ってきたのよ!!わかる?お・か・ゆ!!よ」

「お粥だぁ?」

「熱がある時には良いのよ。さぁ食べて?」

あたしはすかさず道明寺の横に持っていった。

「はい、火傷しないようにね」

「食わせて」

「・・・・・なっ、何言ってんの!!一人で食べてよっ」

「じゃ、食わねー」

「は?!せっかく作ったのに」

「じゃ、食わせろ」

もぅ、しょうがない奴だな。

こう甘えてくることなんかめったに無いから何か狂う。

「ったく・・じゃ、はいっ、あーん」

「口移し」

「なっ、なに言ってんのよ?!無理よ、無理!!」

「なんでだよ?」

「だ、だってほら、そんなことしたらあたしに風邪移っちゃうし」

「俺が看病してやるから大丈夫だ」

「何が大丈夫なのよっ!!」

そう言うと道明寺は拗ねたように布団を被ってしまった。

「道明寺~っ・・・食べないと良くなんないよ?」

反応ナシ。

「わっ、わかったわよ!!するわよ、する!!だから食べて!!」

すると道明寺は顔を上げてこっちを見ている。

あたしはお粥をスプーンですくい、自分の口に運んだ。

そして、目の前に居る道明寺に口付けをするように唇を重ねた。

「きゃっ」

その瞬間、強い力で引っ張られた。

口移しを終え、唇を離したかと思い目を開けたら、

あたしの上に道明寺がいて、ちょうど見下ろされる体制にいた。

「ちょ、道明寺どいてよ」

「やだな。こんなチャンスめったにねーよ」

「そっ、そのつもりだったの?!」

「まーな」

そう言ってニヤける道明寺が凄いやらしかった。

「じょっ、じょうだんじゃ・・」

ドスッー・・・

一瞬にして道明寺はあたしに覆い被さった。

「な・・に?どう、明寺っ!!どいてっ。重いよ」

「ハァ・・・ハァ・・ハァ」

どうやらもう、体力の限界にきてたらしい。

そのまま眠りについてしまった。



あたしも気づかずに眠ってしまったらしい。

うっすら瞼を開けると明るい日差しが降り注いでいた。


「牧野やっと起きたか」

「きゃぁっ!!何で道明寺が居るのよ?!」

「ここ、俺の部屋」

「あ!!そうだっ。あたし寝ちゃって・・って、道明寺と?!」

「おう。お前、抱きついたままで暑苦しかったぜ」

「は?!嘘だね。あたし抱きついてないもん」

「抱きついてたんだよ!!」

「嘘じゃねーよ。可愛かったぜ」

「は?!///ってか、この手はなして!!」

「いやに決まってるだろーがっ」

「決まってないっ!!」




馬鹿は風邪ひかないんでしょーがっ?!








                       Fin






*あとがき*

風邪をひかれた方がいまして、作ってみましたヽ(´Д`;ヽ)
何か、微妙な感じに仕上がって、微妙な感じに終わりました。
文句は言わないでいてくださいー・・・・・。
次はもっと良い作品書きますから。。。(´∪`無理)







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